糖尿病と歯周病の関係について

糖尿病とは・・・インスリンという血糖値を下げるホルモンの効果が十分でない事により血糖値が上昇した状況がずっと続く場合を示します。
血糖値が高い状態が続いても自覚症状がない為気づきにくいのです。
放置する状態が続くと、いろいろな合併症状が起きてしまい、歯周病もその一つです。
現在の医療では一度糖尿病を発症するとほぼ完治は出来ない為、予備軍のうちに注意して進行させない事が大切です。

糖尿病の患者さんは年々増えています。
糖尿病有病者と予備軍を合わせて約2,000万人いると言われています。
日本の人口は約1億2,000万人なのでいかに人口に占める割合が高いかが分かると思います。
年齢が高いほど糖尿病有病者の割合は高くなり、有病者の割合は最近20年間で増加傾向にあります。

糖尿病固有の合併症(三大合併症)
・網膜症(失明の原因となる目の病気)
・腎症(放置すると透析導入を余儀なくされる腎臓の病気)
・神経症(手足の感覚を鈍麻させる神経障害)


糖尿病固有ではないが、糖尿病で進行が促進する合併症
・動脈硬化(大きな血管の血管壁が硬く脆くなる病気)
・心筋梗塞(動脈硬化の結果、心臓の筋肉に栄養を送る血管の流れが悪くなり、心筋が壊死する病気)
歯周病


歯周病は糖尿病の合併症の1つと考えられ、糖尿病の第6番目の合併症であると認識されるようになりました。
糖尿病があると歯周病の進行が早くなり、歯周病の治療がいったん終わってもまた再発するリスクが高くなります。
糖尿病のコントロールの指標であるヘモグロビンA1cがおおむね7%を超えるとそのリスクが高くなると考えられるので、歯周病のリスク回避という観点からいうとヘモグロビンA1cを7%以下にコントロールしておく事が肝要です。

糖尿病は「生活習慣病」といわれ、発症には普段の生活習慣病が大きく関係しています。
発症のメカニズムとしては、インスリンの分泌不足とインスリンの効きが悪化した状態(インスリン抵抗性)が大きく関与しますが、太るとインスリンの効きが悪化するのです。

肥満と歯周病は実は「似た物どうし」なのです。
歯周病菌などの異物が体内に侵入してくると、体を守ろうとして炎症が起こります。
歯周病によってお口の中で起きた炎症は、口から全身へ広がります。
一方、肥満は異物の侵入はありませんが、実は日常的な炎症を引き起こしている事が分かってきました。

糖尿病は治療により治る病気ではなく「コントロールしていく病気」と言われています。

糖尿病治療の目標は、健康な人と変わらない日常生活の維持と、健康な人と変わらない寿命の確保です。
そのためには、合併症の発症や進展を阻止する為に血糖や血圧、脂質の良好なコントロール状態を保つ事が大切です。
糖尿病の治療は「食事療法」「運動療法」「薬物療法」の三本柱からなります。
患者さんの状態に合わせて組み合わせます。糖尿病の治療の主役は患者さんなので、これまでの生活習慣を大きく変えようとすると長続きしない為、実践可能な方法を見つけて継続する事が重要とされています。

妊婦や小児の糖尿病も要注意です!

妊娠すると、胎盤から分泌されるホルモンの影響でインスリン抵抗性が強くなります。この傾向妊娠後期になるにつれて増し、血糖を正常に保つために必要なインスリンの必要量が増えていきます。
今まで糖尿病と言われたことがないにも関わらず、妊娠中に初めて試適された糖代謝異常で、糖尿病の判断基準を満たさない人を妊娠糖尿病といいます。近年のわが国における糖尿病者数の増加とともに、晩婚化・晩産化にともない、増加傾向にあります。
また、低出生体重児(出生時の体重が2500g未満)は、将来糖尿病や高血圧などの生活習慣病に罹患するリスクが高い事が知られています。
その理由は、子宮内で低栄養にさらされた胎児は、出生体重が減少するだけでなく、その環境に適合するための体質変化が生じ、出生後に栄養環境が改善すると相対的な過栄養状況となるため、これらの疾病を発症するリスクが高くなるとされているからです。

~糖尿病を歯の疾患の1つとして捉える~

歯周病は全身に関わる病気と言われています。また、糖尿病との関連も強くあり、糖尿病と歯周病は歯科治療において切り離せない疾患です。
具体的には、糖尿病になると細菌に対する抵抗力や組織の修復力の低下や口腔内の乾燥等が生じ、歯周病を悪化させます。
逆に歯周病が悪化すると、歯周病菌によいインスリンのはたらきが阻害され、血糖コントロールを悪くしてしまいます。
歯周病と糖尿病は大きな関わりがあるので心がけてコントロールしていきましょう。

関連記事

  1. 入れ歯のお手入れ

  2. 歯科衛生士ってどんな仕事?

  3. 自発的に磨ける子に

  4. 進化した歯みがき剤が歯を守ります!

  5. 「口臭」気になりませんか・・・?

  6. 子どもに関わる皆様へのお願い

PAGE TOP