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子どもの出っ歯、治療はいつから?何をする?年齢別に歯科医師が徹底解説


こんにちは!

岡山市東区のさかい歯科クリニック、副院長の坂井です。

これまで「子どもの出っ歯(上顎前突)」について、

第1回:子どもの「出っ歯」が増えている?何歳から気をつけるべき?

第2回:子どもの出っ歯はなぜ起こる?遺伝だけじゃない?

とお話ししてきました。

🔻🔻まだの方は是非ご覧下さい🔻🔻

そして今回は、いよいよ出っ歯シリーズ最終回です。

今回のテーマは、

です。

保護者の方から本当によく聞かれる質問があります。

「まだ乳歯なんですが、矯正は早すぎますか?」

「永久歯が全部生えてからでいいと言われたのですが、本当ですか?」

「小学生で矯正を始める意味はありますか?」

「マウスピースで出っ歯は治せますか?」

結論からお伝えすると、

なぜなら、これまでお話ししてきたように、一言で「出っ歯」といっても原因が全く違うからです。

上の前歯だけが前に傾いている子もいれば、上顎そのものが前方にある子もいます。

反対に、上顎はそれほど前に出ておらず、下顎が後ろにあるために相対的に出っ歯に見えている子もいます。

さらに、

・歯が並ぶスペースが足りない
・上顎の歯列が狭い
・口呼吸がある
・舌が低い位置にある
・唇が閉じにくい
・指しゃぶりなどの習癖が残っている

など、複数の要因が重なっていることも珍しくありません。

だからこそ私は、

「出っ歯をいつ治すか?」の前に、「なぜこの子が出っ歯になっているのか?」を考えることが大切

だと思っています。

今回は、

①乳歯列期(6歳ごろまでが目安)
②混合歯列期(6歳〜12歳ごろまでが目安)
③永久歯列期(12歳以降が目安)

の3つに分けて、私が実際に子どもの出っ歯をどのように考えているのかを詳しくお話しします。

私は日頃から小児矯正の診療に携わっており、2026年には歯科医師約140名を対象とした講演会にて、不正咬合をテーマに講演する機会をいただきました。今回も、不正咬合の一つである『出っ歯』についてわかりやすく解説していきます!

2026年 第1回BTB総会にて反対咬合をテーマに140名の歯科医師の先生方へ講演<br />

「矯正は早ければ早いほどいいんでしょ?」

という質問をいただくことがあります。

私自身はそうは考えていません。

一方で、

「永久歯が全部生えてから矯正すればいい」

という考え方も、すべてのお子さんに当てはまるとは思っていません。

大切なのは、

「早いか、遅いか」ではなく、その子にとって今やる意味があるか

です。

AAPD(米国小児歯科学会)のガイドラインでも、Class II(Ⅱ級)不正咬合の治療を考える際には、顔面の成長パターン、上下顎の前後的なズレ、年齢、協力度、歯が並ぶスペースなど、複数の要素を評価することが推奨されています。

つまり、

成長を待った方がいい子もいます。

今から口腔機能へのアプローチをした方がいい子もいます。

そして、永久歯への生え変わりを待たず、混合歯列期から歯や顎の位置関係に介入した方がいいと判断する子もいます。

だからこそ「○歳になったら矯正」ではなく、

今、その子のお口の中で何が起きているのか?

を見ることが大切です。


この時期に私が大切にしているのは、

「前歯を無理やり引っ込めること」ではありません。

むしろ、

これからの顎や歯列の成長を邪魔する要因がないか?

を確認する時期だと考えています。

例えば、

前回の記事でもお話ししましたが、口呼吸と顎顔面形態との間には関連が報告されています。

ただし、

「口呼吸だから出っ歯になった」

と単純に決めつけることはできません。

鼻炎やアデノイドなどが原因で鼻呼吸が難しい子もいます。

そのため、鼻づまりやいびきなどが強い場合には、歯科だけで何とかしようとするのではなく、必要に応じて耳鼻咽喉科への受診をおすすめすることもあります。

また、舌や唇の使い方に問題がある場合には、年齢や理解度に応じてMFT(口腔筋機能療法)などを検討することもあります。

つまり乳歯列期は、

「矯正装置を入れる時期」というより、「これから正常に育っていくための環境を整える時期」

というイメージです。

もちろん、歯並びや骨格の状態によっては乳歯列期から装置による治療を検討することもあります。

しかし、

「3歳で出っ歯だから、とにかく矯正装置!」

ではありません。

成長を観察しながら、

今介入するメリットがあるのか、それとも少し待った方がいいのか

を考えます。

一般的に、この時期には下顎の成長は停滞しており、骨格的に見れば出っ歯の状態であるのは正常 であることもあります。

安易に『即治療!』ではなく、しっかりと原因と向き合うべきなのがこの時期です。

そして、その原因を解決し、できれば②の混合歯列期以降で装置を使用することなく 綺麗な歯列が獲得できること目指していきたいと私は考えています。


そして、私が出っ歯のお子さんを診るうえで非常に重要だと考えているのが、

6〜12歳頃の「混合歯列期」

です。

混合歯列期とは、乳歯から永久歯へと生え変わっていく途中の時期。

特に6〜8歳頃になると上の前歯が永久歯に生え変わり、

「永久歯になったら急に前歯が出てきた気がする」

「前歯が大きくなって、出っ歯が目立つようになった」

と相談に来られる方が増えてきます。

ここで、

「上の前歯が出てきた=上の前歯を後ろへ下げればいい」

と思われるかもしれません。

しかし、私はそうは考えていません。

むしろ、ここが混合歯列期の出っ歯治療で最も大切なポイントです。

「出っ歯=上の前歯を下げる」ではありません!

一言で「出っ歯」といっても、その原因は同じではありません。

大きく分けると、

①歯性:上の前歯そのものが前へ傾いている

②骨格性:上顎が前方に位置している

③骨格性:下顎が後方に位置している

という3つのパターンがあります。

もちろん実際には、①+③など複数の要素が組み合わさっていることもあります。

だからこそ、

「前歯が出ているから前歯を下げる」

のではなく、

「なぜ前歯が出て見えているのか?」

を診断することが何より重要です。

(1)前歯そのものが前へ傾いている「歯性の出っ歯」

まずは、顎の前後的位置関係にはそれほど大きな問題がなく、

上の前歯そのものが前方へ傾いているタイプ

です。

この場合は、基本的には「歯をどう動かすか」が治療の中心になります。

従来のワイヤー矯正はもちろん有効ですし、症例を選べばマウスピース型矯正装置も得意とする領域です。

前歯の傾きだけが問題であれば、傾きの改善を計画します。

骨格に問題がなく、前歯だけが前にある場合、前歯を後ろへ動かします。その際には

「前歯が後ろへ移動するためのスペース」

が必要です。

そのため、

・歯列の幅を整える
・永久歯が生えてくるスペースを確保する
・歯列全体の形を整える
・必要なスペースを作りながら前歯の傾きを改善する

などを同時に考えていきます。

私が混合歯列期にインビザライン・ファーストを活用する理由の一つもここにあります。

現在見えている前歯だけではなく、

「これから生えてくる永久歯まで含めて歯列全体をデジタル上で設計できる」

ことは、混合歯列期の治療における大きなメリットだと感じています。

🔻🔻歯性の出っ歯の実際の治療計画はこちら🔻🔻

(2)上顎そのものが前にある「上顎前突型」

次に、

上顎そのものが前方に位置しているタイプ

です。

成長期の骨格性Class IIに対しては、従来からヘッドギアなどを用いて、上顎の前方成長をコントロールする治療が行われてきました。

実際、ヘッドギアには短期的に上顎の前方成長を抑制し、上下顎の前後的な関係を改善する効果が報告されています。

ただし、ここでとても重要なのが、

「出っ歯の子=上顎が成長しすぎている」わけではない

ということです。

混合歯列期の骨格性Class II患者310名を調べた研究では、上顎前突を認めたのは14.2%でした。

つまり、上顎前突型は確かに存在しますが、すべての出っ歯のお子さんに上顎の成長抑制が必要なわけではありません。

これは私の主観でしかありませんが、現代の子どもたちは『上顎の過成長であることはほとんどない』と感じています。

もちろん、全くいないわけではありませんが大変少なく感じています。下の症例をご覧ください。

一見、上顎が前にあるように見えますが 下顎の後方位 と診断されました。

だからこそ、上顎の成長を一律に抑えるのではなく、

本当に上顎が前方にあるのか?

をこの症例のようにセファロと呼ばれるレントゲンで診断することが重要です。

(3)そして多いのが「下顎が後ろにある出っ歯」

そして、混合歯列期の骨格性の出っ歯の治療で非常に重要なのが、

です。

先ほど紹介した混合歯列期310名の研究では、62.3%に下顎後退が認められました。

また、Class IIのお子さんを成長に沿って追跡した縦断研究でも、Class IIではClass Iと比較して下顎が後方に位置し、下顎長も短い傾向が認められています。

つまり、

というお子さんが少なくないのです。

そう考えると、治療の発想も変わってきます。

上の前歯を無理に後ろへ押し込むことだけを考えるのではなく、

という考え方が重要になります。


このような下顎後退型のClass IIに対して、成長期には昔から

「機能的矯正装置(Functional appliance)」

が用いられてきました。

代表的なものには、

・Twin Block(ツインブロック)
・Activator(アクチバトール)
・Bionator(バイオネーター)
・Fränkel II(フレンケルⅡ)
・Herbst(ハーブスト)

などがあります。

近年、日本ではマイオブレースやプレオルソといった口腔周囲筋や顎位へのアプローチを目的とした機能装置が大変メジャーになってきました。

当院でも『機能の改善』を目的にマイオブレースの使用を行っています。

これらは形や仕組みこそ異なりますが、基本的な考え方は、

ことです。 

Class IIに対する機能的矯正装置については多くの研究が行われており、システマティックレビューでも、Twin Block、Activator、Bionator、Herbstなどによって上下顎の前後的関係やオーバージェットが改善することが報告されています。

ただし、

「装置を入れれば下顎の骨が自由自在に大きくなる」

という意味ではありません。

現在のエビデンスでは、Class IIの改善は、

下顎位・下顎長の変化
+軽度の上顎成長抑制
+上下前歯や臼歯などの歯槽性変化

が組み合わさって生じると考えるのが適切です。

そして、こうした成長を利用した治療では、

「いつ治療するか」

も非常に重要です。

機能的矯正装置による下顎の変化は、成長のピーク付近で治療した方が大きくなる可能性が報告されています。

だからこそ私は、混合歯列期を

「永久歯が全部生えるまでの待ち時間」

だとは考えていません。

この時期だからこそ評価しておきたい「成長」があるのです。


こうしたClass IIの成長期治療は、長い間Twin BlockやActivatorなどの機能的矯正装置を中心に行われてきました。

しかし近年、クリアアライナーの進歩によって、

マウスピース型矯正装置で歯並びを整えながら、下顎の前方誘導を同時に行う

という新しい選択肢が登場しています。

その一つが、

私はこの治療法を、下顎後退を伴う成長期Class IIの治療で積極的に活用しています。

従来型の機能的矯正装置と大きく異なる点の一つは、

下顎の前後的位置関係だけではなく、同時に歯列そのものをコントロールできること。

つまり、

・下顎の前方誘導
・歯列の拡大
・永久歯萌出スペースの確保
・前歯のガタガタの改善
・前歯の傾きのコントロール
・噛み合わせの改善

などを一つの治療計画の中で考えることができます。

近年では、このようなclear aligner mandibular advancementについても研究が増えてきています。

2025年のシステマティックレビュー・メタ解析では、成長期の骨格性Class IIに対するfunctional clear alignerについて21研究が検討され、ANB、Wits、オーバージェットなどの改善とともに、SNBや下顎長などにも有意な変化が報告されました。

また、多くの評価項目で従来型の機能的矯正装置との間に有意な差は認められませんでした。

ただし、現時点では研究の質や長期的なデータには限界があり、

「インビザラインの方が従来型装置より優れている」

とまでは言えません。

私がインビザライン・ファーストを選択する理由は、

「最新だから」でも「透明だから」でもなく、

ところに大きな魅力を感じているからです。

【実際の症例です:10歳の女の子 Invisalign First+ MA】

🔻🔻治療開始時🔻🔻

🔻🔻Invisalign First+ MAを口腔内にセットした様子🔻🔻

下顎が前に誘導されている様子がわかります!

🔻🔻MA開始後わずか4ヶ月🔻🔻

下顎を前方へ誘導した状態での噛み合わせが大きく改善してきました!今はMAは終了し、引き続きインビザラインのみを継続しています!

🔻🔻シミュレーション動画はこちら🔻🔻


もう一つ、症例によって私が使用しているのが、

です。

上顎のマウスピースと下顎のマウスピースにゴムをかけ、Class IIの噛み合わせを改善していきます。

【実際の症例です:11歳の男の子 Invisalign First+ 顎間ゴム】

🔻🔻治療開始時🔻🔻

🔻🔻治療途中🔻🔻

下の奥歯に銀色のボタンが付いています!そこにゴムを引っ掛けて上のマウスピースの切れ込みに引っ掛けます

🔻🔻インビザライン開始後🔻🔻

出っ歯が改善しています!

🔻🔻シミュレーション動画はこちら!🔻🔻 

ここで大切なのが、

2026年に報告された成長期Class II患者66名の研究では、clear aligner+MAとclear aligner+Class II elasticsの両方でClass IIの咬合関係が改善しました。

しかし、その中身には違いがありました。

MA群ではANBが平均1.69°減少するなど骨格的変化も認められた一方、Class IIゴム群では未治療群と比較してSNA・ANBに有意な骨格的変化は認められず、Class IIの改善は主として歯槽性変化によるものでした。

また、Class IIゴム群では下顎前歯の唇側傾斜が認められたのに対し、MA群では下顎前歯の傾斜が比較的維持されていました。

これは臨床的にも非常に重要です。

つまり、

「Class IIだからゴム」
「Class IIだからMA」

ではありません。

骨格的な下顎後退がどの程度あるのか。

前歯の傾斜はどうなのか。

成長はどの段階なのか。

どこまで骨格的な改善を期待し、どこから歯槽性に改善するのか。

それらを診断したうえで使い分ける必要があります。


ここまでをまとめると、

出っ歯の治療は、

によって、考え方が大きく変わります。

そして混合歯列期では、まだ顎顔面の成長が残っています。

だからこそ、この時期の治療では、

「出ている前歯をどう引っ込めるか?」

だけではなく、

「これから上下の顎がどう成長していくのか?」

まで考えることが重要です。

もちろん、すべてのClass IIを早く治療すればよいわけではありません。

そして、インビザライン・ファーストですべての骨格的問題を解決できるわけでもありません。

それでも、

成長期だからこそ、歯並びだけではなく上下顎の関係にもアプローチできる可能性がある。

これこそが、私が混合歯列期の出っ歯治療を重要だと考えている大きな理由です。

そして私はその選択肢の一つとして、

インビザライン・ファーストのMandibular AdvancementやClass II顎間ゴムを、症例に応じて使い分けています。

大切なのは、

「インビザラインを使うこと」ではなく、「その子の出っ歯の原因を診断し、その原因に合った治療を選ぶこと」

ここは、これからも大切にしていきたいと考えています。

③永久歯列期:ここからは「歯をどう動かすか」が中心になる 

そして中学生以降、永久歯がほぼ生え揃ってくると治療の考え方は変わってきます。

成長が残っている場合もありますが、混合歯列期と比較すると、

歯そのものをどう動かして、上下の噛み合わせを作るか

という要素がより大きくなります。

出っ歯を改善するためには、前歯を後方へ移動させるスペースが必要です。

そのスペースをどのように作るかによって治療法が変わります。

代表的には

  • ①歯列の拡大
  • ②IPR
  • ③大臼歯(奥歯)の遠心移動
  • ④抜歯
  • ⑤外科矯正

などがあります。

IPRとは、Interproximal Reduction

の略で、歯と歯の間のエナメル質を安全な範囲でわずかに調整し、歯を並べるスペースを作る方法です。

例えば数本の歯に少しずつスペースを作ることで、全体として前歯を並べたり後方へ移動させたりするスペースを確保します。

ただし当然、IPRだけで作れるスペースには限界があります。

出っ歯の程度やガタガタが強い場合には、IPRだけでは足りません。

もう一つ、マウスピース矯正と非常に相性が良い方法の一つが、

上顎大臼歯の遠心移動

です。

簡単にいうと、

奥歯から順番に後ろへ移動させ、前歯を下げるためのスペースを作る方法

です。

2025年のシステマティックレビューでは、クリアアライナーによる上顎大臼歯の遠心移動について、現在のエビデンスでは約2mm程度までの遠心移動が可能であることが示されています。

ただし、計画した移動量が100%そのまま達成されるわけではありません。

症例によってはゴムやアンカースクリューなどを併用し、固定源を強化する必要があります。

ここでもやはり、

コンピューター上で動く=口の中でも同じように動く

ではありません。

だからこそ、マウスピース矯正ほど歯科医師側の診断と治療計画が重要だと私は考えています。

<そして、抜歯した方が良い出っ歯もあります>

私はマウスピース矯正を積極的に行っています。

だからこそ、あえてはっきり書きます。

抜歯した方が良い症例もあります。

重度の出っ歯や叢生があるにもかかわらず、

「絶対に歯を抜きたくない」

という理由だけで無理にすべての歯を並べようとすると、前歯がさらに前へ出てしまったり、歯肉や歯槽骨に負担がかかったりする可能性があります。

私自身も、出っ歯と叢生に対して永久歯を抜歯して矯正治療を受けました。

だからこそ、

とは考えていません。

その方の骨格、横顔、歯の位置、歯槽骨、スペース不足量などを診断した結果として、抜歯が最も適しているのであれば、抜歯矯正をご提案します。

ここまで長くなりましたので、一度まとめます。

テーマは、

「育つ環境を整える」

口呼吸、鼻づまり、舌、唇、指しゃぶりなど、正常な成長を妨げる要因がないか確認します。

必要に応じて耳鼻咽喉科との連携や口腔機能へのアプローチを行います。

テーマは、

「成長と生え変わりを利用して、永久歯列への土台を作る」

歯列の幅、永久歯が生えるスペース、上下顎の位置関係、前歯の突出などを評価します。

当院では適応症例に対して、インビザライン・ファーストを積極的に活用しています。

テーマは、

「最終的な歯並びと噛み合わせを作る」

IPR、遠心移動、ゴム、アンカースクリュー、必要に応じて抜歯などを組み合わせ、前歯の位置と噛み合わせを改善します。

つまり、

ということです。

Screenshot

最後に、保護者の方に一番お伝えしたいことがあります。

「何歳から矯正を始めればいいですか?」

という質問に対して、私は、

「矯正治療を始める時期と、矯正の相談をする時期は別です」

と考えています。

相談したからといって、すぐに矯正を始める必要はありません。

診察して、

「今は何もしなくて大丈夫です。半年後まで経過を見ましょう」

となることもあります。

むしろ、それが分かることにも大きな意味があります。

反対に、

「永久歯が全部生えてからでいいと思っていたけれど、この子は今から考えておいた方がよかった」

というケースもあります。

特に、

といった場合には、一度現在の状態を確認しておく価値があります。

私は、自分自身が出っ歯で、子どもの頃に矯正治療を経験しました。

当時は治療が嫌で仕方ありませんでした。

🔻🔻詳しくはこちらのインスタ投稿をチェック🔻🔻

しかし歯科医師になった今、

「あの頃の自分に今の知識があったら、どんな治療をするだろう?」

と考えることがあります。

その経験があるからこそ、

ただ歯をきれいに並べるだけではなく、

を考え、さらに

と思うようになりました。

そして、そのための選択肢の一つとして私が現在力を入れているのが、インビザライン・ファーストを用いた小児矯正です。

ただし、何度も書いたように、

インビザラインをすることが目的ではありません。

目指しているのは、

その子が持っている成長をできるだけ良い方向へ導き、永久歯が並びやすい環境を作り、最終的に機能的で美しい歯並びにつなげること。

そのためにマウスピースが適していれば使います。

別の装置が適していれば、そちらをご提案します。

そして、今は何もしない方が良ければ経過を見ます。

その子、その子によって原因は違います。その根本原因を見極め、その子にとって、保護者の方にとって最適な方法を提案し、

『最小限の介入で最大限の成果』を目指したい。それが私の思う理想の小児矯正です。

3回にわたって、子どもの出っ歯についてお話ししてきました。

第1回では、

「出っ歯は前歯だけの問題ではない」

というお話をしました。

第2回では、

「遺伝・骨格・下顎の成長・呼吸・舌・唇・習癖など、さまざまな要因が関係する」

というお話をしました。

そして今回、

というお話をしました。

だからこそ私が一番伝えたいのは、

出っ歯だから○○という装置

ではないということです。

まず、

「なぜ、この子は出っ歯になっているのか?」

を診断する。

そして、

を考える。

これが、私が小児矯正で最も大切にしていることです。

「まだ矯正するには早いかな?」

「永久歯が全部生えてからでいいのかな?」

「うちの子はマウスピースで治療できるのかな?」

そんな疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。

岡山市東区のさかい歯科クリニックでは、お子さまの現在の歯並びだけでなく、顎の成長、永久歯への生え変わり、お口の機能などを含めて診察し、その子に合った治療開始時期をご提案しています。

「今すぐ治療する必要があるのか」
「もう少し成長を待った方がいいのか」

を知ることも、矯正相談の大切な目的です。

岡山市東区・赤磐市・瀬戸内市周辺で、お子さんの出っ歯・上顎前突・小児矯正について気になることがありましたら、ぜひ一度さかい歯科クリニックにご相談下さい。

【さかい歯科クリニック 小児矯正ページはこちらから。出っ歯の症例も多数掲載しています】

参考文献

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  2. Thiruvenkatachari B, et al. Orthodontic treatment for prominent upper front teeth (Class II malocclusion) in children and adolescents. Cochrane Database Syst Rev.
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  5. Gonçalves A, et al. Efficiency of Invisalign First® to promote expansion movement in mixed dentition: a retrospective study and systematic review. Eur J Paediatr Dent. 2023;24:112-123.
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  7. Serafin M, Boccalari E, Caprioglio A. Predictability of clear aligners in achieving planned dental arch expansion during mixed dentition: a systematic review and meta-analysis. Angle Orthod. 2026;96:469-481.
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  9. Clear aligners for Class II correction in growing patients: elastics vs mandibular advancement. 2025.
  10. Effectiveness of Clear Aligner Therapy in Maxillary Molar Distalization for Class II Malocclusion: A Systematic Review of Clinical Studies. 2025.

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