こんにちは。さかい歯科クリニック副院長の坂井優です。
本症例は『反対咬合が気になる』という主訴の女の子です。
口腔内を見てみると、前歯の噛み合わせが逆になっている反対咬合であることがわかります。
反対咬合の治療の際には『何が原因なのか?』をしっかりと見極めて治療を早期に開始するのかどうかを含めて判断していくことが重要です。特に、反対咬合は遺伝的要因の影響も強く受けるとされています。保護者の方への問診や、骨格の問題の評価、歯の向きの問題などをレントゲンや口腔内写真をもとに評価し診断を行なっていきます。
反対咬合の病態は、以下の三つに大別されます。
- 歯性や機能性(歯の位置や歯の接触の問題)
- 骨格性-上顎劣成長(上顎の成長が不十分なもの)
- 骨格性-下顎過成長(下顎の成長が著しいもの)
今回はセファロと呼ばれるレントゲンの分析結果から、①の歯性や機能性(歯の位置や歯の接触の問題)による反対咬合であると判断し、上顎を前方へ誘導するための口腔機能の獲得を目指して予防矯正を開始しました
本人もしっかりと装置の装着とアクティビティに協力してくれたこともあり、良好な結果を得られています。Afterの写真を見ていただくと、噛み合わせこそ改善しているものの、多少のガタガタは残っていることがわかるかと思います。ここから一期矯正への移行も可能でありましたし治療を示唆しましたが、主訴である反対咬合が改善したことで、この子は歯を出して笑うようになってくれました。笑顔も増えて明るくなったと嬉しそうにお母さんもお話ししてくださりました。このように、反対咬合は審美的な面で子供達に精神的な影響を与えていることも少なくありません。本症例では、適切な診断のもとでこの子の笑顔を矯正できたという私にとっても大変嬉しい症例でした。
ちなみに、ガタガタが残っているのに矯正治療を終わっても良いの?という質問があるかもしれませんのでお答えいたしますが、今回の症例では『反対咬合』を安価で負担なく改善できたことに大きな意味があると思っています。反対咬合を放置していると、下顎は前方へどんどん成長し、上顎は成長が阻害され、骨格性の反対咬合へと悪化してしまうこともあります。そして、2026年の東北大学の最新の論文では、反対咬合の人は80歳になったときに歯が20本未満である可能性が約1.5倍高かったと報告されています。反対咬合をこの料金で治しておいたことは、この子の人生にとってこの金額以上のメリットがあったと自信を持って言えると感じています。このご家族の場合は、将来本人が細かい見た目や機能が気になったら自分で矯正してもらうという話で現在経過観察を行っています。今回の治療は保護者の方からの最高のプレゼントになっているのではないかと感じています。
| 年齢・性別 | 7歳 女の子 |
|---|---|
| 悩み | 反対咬合気になる |
| 施術内容 | マイオブレースとアクティビティによる予防矯正 |
| 治療期間 | 1年3ヶ月 |
| 費用(税込価格) | 110,000円 |
| リスク・副作用 | 全ての方で疼痛、咬合痛、歯根吸収、歯肉退縮、歯髄壊死、成長に伴う後戻りが生じる可能性があります |
| その他注意点 | 指定した時間マウスピースを装着していただけない場合やアクティビティへの協力が得られない場合は治療期間が長くなる場合がございます |



